受注生産型での実績掲載は各社苦労している・・・
表面処理加工を手がけるA社様。自社の技術や実績を示すために、写真などで加工実績を示すことができれば手っ取り早いのですが、しかしそれらの加工品はお客様から支給されたものであり守秘義務もあるため、これまではインターネット上で広く紹介することができず苦労されていました。実際同じ悩みを、受注生産型企業、下請型企業様からよくお伺いします。そこで今回は、実際に加工実績をPRできているA社様の方法をご紹介させて頂きます。
画像編集ソフトで加工して掲載
例えばAdobe Photoshopなどの画像編集ソフトを用いて、部材の形状や色、大きさなどを変えて、オリジナルの状態がわからないように加工することができます。例えば以下の写真も形状的に特に重要部分には手を加えてあるので、お客様にはご迷惑がかからないようにしています。
今や画像編集ソフトはかなり高機能になっているので、色や形を変えることはさほど難しくありません。試しに写真1の手前に写り込んでいるロープを消してみると次のように加工できます(写真2)。
ちなみに私たちが実際に現場の撮影まで行ったり、画像の加工までお手伝いすることが多いのは、このようにしてお客様に対してお役に立つであろう情報を少しでも多く発信できるようにするためなのです。
失注案件を活用できないか
次の実績紹介手段として、受注に至らなかった案件を紹介することができないでしょうか。過去の失注案件の中には仕様的にはクリアできていたものの、最終的に価格や納期で折り合いがつかなったなどのように、技術的な実績として紹介可能な案件が眠っているケースがあります。
実際にA社では、そのようなデータを開示することで、同じような課題を持つ企業からの問い合わせを獲得し、受注につなげることができています。
実績というと、実際の受注に至ったものと考えてしまいがちですが、このようにその一歩手前で失注した案件の中から掘り起こしてみると紹介できるものを見つけられる可能性があります。あなたの会社においても、受注まで至らなかった案件の中には契約的な縛りが厳しくなく、紹介可能なものが含まれていないかチェックしてみる価値はあると思います。
まずは柔軟に考えてみるところから
私たちが関わっている企業は真面目な会社が多くどうしても硬く考えがちで、最初から、お客様の部材の加工品は実績として掲載できないという思い込みがあったりします。しかし私たちから、こういう書き方ならどうか?このような画像ならどうか?と具体的に示すことで、徐々に考え方に変化が生じ、実績を紹介できる流れを作れるようになることが少なくありません。このような投げかけで発想を変えていくお手伝いをすることも、私たちがサポートする役割の一つと言えます。